私が経験した更年期の日々の困りごとを取り上げながら、
キレイに生きるヒントを分かち合っていきたいと思います
更年期世代は社会を動かす世代。
ひとりで乗り越えず、みんなで乗り越えればこわくない
「更年期」という言葉に、楽しげな響きは感じないでしょう。私が務めていた出版社の婦人誌で初めて更年期の特集を組んだのが1995年。日本更年期医学会(現・日本女性医学会)にご指導いただきながら読者様の悩みとして「更年期ってなんだろう」というテーマを取り上げました。その当時は更年期症状に対して、一般では「血の道症」という言葉を使い、不定愁訴でどんなに苦しみ悩んでいても、相談する相手が見つかず、口にするのもタブー。具合が悪くてぐったりとしていると、やる気がない、病気じゃないんだから、怠けている、と叱咤されるくらいの悲しき現状でした。
30年経ってやっと近年、会社の主戦力になる40代から50代の女性の離職防止のために、大手企業が更年期の体調不良による休暇取得や受診支援、情報交換セミナーなどを開く動きが始まり、社会の中核を担うパトラ世代の不安な思いが少しは軽減されていくのでは、と思います。経済産業省の推計では働く女性の更年期症状による経済損失額は年間約 1.9 兆円に上るとのこと。社会とまわりが優しく思いやると、女性たちは限りないパワーが発揮できるはずです。
女性たちは初潮から始まり、妊娠・出産、そして更年期、アフター更年期と生涯にわたり女性ホルモンとお付き合いしながら生きていきます。私も更年期症状が悪化していく過程では、まるで女性ホルモンが燃料のジェットコースターにくくりつけられて、毎日、頂上から奈落へ急降下しているような激しい日々でした。しかし、アフター更年期を経験している今、生涯にたったティースプーン1杯しか供給されない女性ホルモンが私を守ってくれていたことに感謝するばかり。女性ホルモンとのお付き合いの方法を知っておくことは、“明日のキレイ” を約束する知恵となります。
更年期は新しい人生の始まり。大きく花開きましょう
女性医療の第一人者、87 歳の現役で女性特有の疾患や不調に取り組んでいる野末悦子先生に取材をさせていただいたときの忘れられない言葉があります。「更年期は人生の大きなターニングポイント。ここから、本気で女性が生き生きと花開いて生きていく時なのですよ」と。閉経前後の約 10 年間を、変わりゆく心と身体、そして肌と向き合い、上手に過ごすことにより、この後の老化速度に雲泥の差が現れてきます。実年齢と見た目年齢の差が明確になってしまうのです。92 歳の現役モデル、カルメン・デロリフィチェさんの圧倒的な気高さ、アカデミー主演女優賞を獲得し躍進を続ける、現在62才のミッシェル・ヨーさんの華やかさと身のこなしの美しさ。世界にはたとえ更年期の最中も、アフター更年期においても、その時の最高の美しさとパフォーマンスを見せてくれている輝かしい女性たちがいます。目標にすべき女性たちが存在することは嬉しい限り。次なるライフステージのスタートを切ったパトラ世代の“キレイは止まらない!”のです。